学者くずれ×ひとり親の貧困交差点

博士号持ち・子持ち・メンヘル持ち。職なし・連れ合いなし・気力なし。それでも今のところ、なんとか生きています。

東京〇〇クラブの在宅ワークに応募してみた2~現場へ~

前回記事の続きです。

 

日程どっちなんですかという確認をして、当日現場へ行ってみました。 

雑居ビルの3階の社内に通され、まず15分の制限時間で筆記試験を受けました。 

漢字の読み、書き、wordの簡単な機能について、等々の一般常識問題があり、最後に手書き原稿を解読して楷書に直す問題がありました。これだけはかなりの難問でした(笑)。 

ついでpcのあるブースに移動し、タイピングのテスト…は良いのですが、ふと周りを見ると、在宅ワークの精神を書いた額入りの文書が飾られていました。どうも、在宅ワークを提供する会社が加盟する協会らしきものの理念について記したものであるようです。 

最後までちゃんと読んだわけではないのですが、“自分たちの協会は、日本の経済成長で家電が普及して女性が家事から解放された時期である1956年に、そんな主婦たちに仕事の機会を与える会社が立ち上げたものです”といった内容が書かれていました。 

が、ああ、写真に撮りたかった。その数行に誤字がありました。「家事から開放された」と書かれていたのです。こんな誤字を堂々と掲げている協会に加盟する企業に文字入力の仕事頼めません。 

 

ちなみに、1956年はまだ神武景気の入り口に過ぎない時期で、決して、「家事から開放された」と言えるほど家電が普及したわけではありません。だいたい現代だって、家電が普及して便利になった分、日本人が家事に手間暇をかけているということは国際比較から明らかであって、そういう意味では現代であっても家事から解放されているとはいえません。もっというと、主婦の内職というのは第一次産業の夜なべに類するもので、家事ないし労働の傍ら行われていたのだから「家事から開放」されることと内職従事者が増えることとの間に因果関係を見出すのは強引です。 

 

タイピングテストは二種類あり、一回目は文章ベタ打ち(3分ぐらいだったと思います)、二回目は、入力の仕様書を読んで、それに従って赤入れされた原稿を入力するというものです。ワープロ文書に手書きの校正が入っているのですが、打っていて気が付いただけで2つの誤字がありました。編集が赤入れした体の文章であるにもかかわらず、です。 

 

それから面接になるのですが、面接担当を待つ間、「これをご覧になってお待ちください」といわれた冊子がありました。厚生労働省が発行したテレワークのガイドブックです。 

その冊子の中に一か所、付箋がつけられていました。「テレワークの注文者は労働者の職能開発のために研修等を行ってください」という内容の部分です。 

ああ、これが有料のトレーニングなんだなと納得しました。おそらくこれを提示しながら、トレーニングを進めるのでしょう。「公認商業オペレーター」とやらの講習かもしれません。 

 

待っている間に、さらに一枚のシートを渡され、記入を求められました。 

仕事につかえるPCやプリンタはあるか、一日に実質どのくらい働けるか、当の後に、“仕事を得るためのスキルアップを目的とした講習を受けたいですか”という内容の質問がありました。これは、“受けたい、話だけは聞いてみる、必要ない”の三択で回答です。話を聞いてみたかったのですが、聞いて断る力に自信がなかったので“必要ない”にチェックを入れました。 

 

その後は面接ですが、これは、現行の受け渡しのために出社できるか等のあたりさわりのないものでした。 

いろいろツッコミ入れつつ質問できる能力があったらよいのですが、そんな能力も度胸もないので、こちらも当たり障りなく答えて終了。 

すっかりサグラダファミリアの様相を呈しつつある渋谷をプラプラして帰宅しました。 

 さらに続く